NHK大河ドラマの系譜 ガラマニ作

NHK大河ドラマとは、日曜日の夜8時〜8時45分、週一放送。正月に第1話で、年末に最終回の、国営放送の看板番組、であることは、いまさら俺が説明するまでもない。

同シリーズの年表は、NHKの公式サイトにもあるが、俺は、「○○の説明はこのサイトにあります」で済ますスタイルを好まないので、自作の年表を、ここに載せるのだ。これが愛である。


放送年 タイトル 原作・脚本 主人公(俳優) ひとくちメモ
昭和38年 花の生涯 舟橋聖一
北条 誠
井伊直弼(尾上松緑) 目立たない、大河第1作
昭和39年 赤穂浪士 大仏次郎
村上元三
大石内蔵助(長谷川一夫) 世紀の美男子・長谷川一夫の御尊顔を見よ
昭和40年 太閤記 吉川英治
茂木草介
豊臣秀吉(緒形拳) 大河主演親子のパパの方、当時から老けすぎ
昭和41年 源義経 村上元三 源義経(尾上菊之助) 生まれてなかったから見てない。見たいなあ
昭和42年 三姉妹 大仏次郎
鈴木尚之
おむら(岡田茉莉子) 俺は、この頃の岡田茉莉子に似ていると、1回言われたことがある
昭和43年 竜馬がゆく 司馬遼太郎
水木洋子
坂本竜馬(北大路欣也) 生まれてなかったから見てない。さして見たくないなあ
昭和44年 天と地と 海音寺潮五郎
中井多津夫ほか
長尾景虎(石坂浩二) ながおかげとらって上杉謙信のことだお
昭和45年 樅ノ木は残った 山本周五郎
茂木草介
原田甲斐(平 幹二朗) タイトルが歯切れ悪いと思われ
昭和46年 春の坂道 山岡荘八
杉山義法
柳生但馬守宗矩(中村錦之助) そう言えば、俺、この頃もう生まれてた
昭和47年 新・平家物語 吉川英治
平岩弓枝
平清盛(仲代達矢) 覚えてないなぁ。生まれてたはずだが
昭和48年 国盗り物語 司馬遼太郎
大野靖子
斉藤道三(平幹二朗) 我が県の歴史アイドル登場
昭和49年 勝海舟 子母沢 寛
倉本聡ほか
勝海舟(渡哲也&松方弘樹) 大事件。主演交代ですよ、奥さん
昭和50年 元禄太平記 南條範夫
小野田勇ほか
柳沢吉保(石坂浩二) この頃より、俺の大河記憶始まる
昭和51年 風と雲と虹と 海音寺潮五郎
福田善之
平将門(加藤剛) ウチの母のオットコマエ・グランプリ、第1位、加藤剛、登場
昭和52年 花神 司馬遼太郎
大野靖子
村田蔵六(中村梅之助※) 丸いヘンな顔のおじさん登場 ※先代
昭和53年 黄金の日日 城山三郎
市川森一
呂宋助左衛門(市川染五郎※) 大河最高傑作。
※歌舞伎の人の名は、当時のもの。現・松本幸四郎(松たかこのパパ)
昭和54年 草燃える 永井路子
中島丈博
源頼朝(石坂浩二) へーちゃん、大河主演多いんだね
昭和55年 獅子の時代 山田太一 平沼銑次(菅原文太) ひらぬませんじって誰?な、幕末もの
昭和56年 おんな太閤記 橋田壽賀子 ねね(佐久間良子) 橋田ファミリー、大河の占拠始まる
昭和57年 峠の群像 堺屋太一
冨川元文
大石内蔵助(緒形拳) 昼行灯すぎの大石
昭和58年 徳川家康 山岡荘八
小山内美江子
徳川家康(滝田栄) 三大英傑ものの金字塔
昭和59年 山河燃ゆ 山崎豊子
市川森一
賢治(松本幸四郎) 出た。近現代大河の黒歴史始まる
昭和60年 春の波涛 杉本苑子
中島丈博
川上貞奴(松坂慶子) 見るに耐えない黒歴史…寒い明治…
昭和61年 いのち 橋田壽賀子 高島未希(三田佳子) 橋田で第二次大戦な大河…まさに黒歴史。ただしこれ、大河だと思わずに見れば、出来は良い
昭和62年 独眼竜正宗 山岡荘八
ジェームス三木
伊達正宗(渡辺謙) ようやくマトモな時代劇に戻ったよ。三木もマトモだったしな…ブツブツ
昭和63年 武田信玄 新田次郎
田向正健
武田信玄(中井貴一) 最高峰。よかった、これが本当の大河だ
平成1年 春日局 橋田壽賀子 春日局(大原麗子) でも橋田はやめれ
平成2年 翔ぶが如く 司馬遼太郎
小山内美江子
西郷隆盛(西田敏行) 着ぐるみ西郷どん登場
平成3年 太平記 吉川英治
池端俊策
足利尊氏(真田広之) 出た。必殺!真田歩行法登場
平成4年 信長 田向正健 織田信長(緒形直人) それでは皆さん、アテグレーベ・オブリガードゥ
平成5年
前期
琉球の風 陳瞬臣
山田信夫
琉球の皆さん
(東山紀之ほか)
主人公の名前すら覚えてない。調べる気力すら(以下略
平成5年
後記
炎立つ 高橋克彦
中島丈博
奥州藤原氏の皆さん
(渡辺謙ほか)
これで豊川悦司を初めて見た
平成6年 花の乱 市川森一 日野富子(三田佳子) 細川勝元(野村蔓斎)さん、結婚して下さい
平成7年 八代将軍吉宗 ジェームス三木 徳川吉宗(西田敏行) 三木脳、崩壊始まる
平成8年 秀吉 堺屋太一
竹山洋
豊臣秀吉(竹中直人) これは本当に大河か?疑念始まる
平成9年 毛利元就 永井路子
内館牧子
毛利元就(中村橋之助) 大河のロボットアニメ化、いやさ同人誌化始まる
平成10年 徳川慶喜 司馬遼太郎
田向正健
徳川慶喜(本木雅弘) マトモな大河に戻ったかな、と思いきや。奥さん、単につまらないですよ
平成11年 元禄繚乱 舟橋聖一
中島丈博
大石内蔵助(中村勘九郎) 忠臣蔵の傑作。よかった、やっぱり大河は面白いんだ
平成12年 葵 徳川三代 ジェームス三木 徳川家の皆さん(津川雅彦ほか) 三木脳、三木プルーン化
平成13年 北条時宗 高橋克彦
井上由美子
北条時宗(和泉元彌) 俺様発狂。赤マフラー伝説始まる
平成14年 利家とまつ 竹山洋 前田利家(唐沢寿明)
前田まつ(松嶋菜々子)
織田反町、発声ボーボー伝説始まる
平成15年 武蔵 MUSASHI 吉川英治
鎌田敏夫
新免武蔵(市川新之助) 発声ボーボー、真打ち登場。声で笑かしてどうするよ
平成16年 新選組! 三谷幸喜 近藤勇(香取慎吾) とうとうここまで来た大河。もうどうなってもいいや
平成17年 義経 宮尾登美子
金子成人
源義経(滝沢秀明) 一年中、タッキーを心配し続けた俺
平成18年 功名が辻 司馬遼太郎
大石静
千代(仲間由紀恵)
山内一豊(上川隆也)
一年中、六平太(香川照之さん)と孫平次(田村淳さん)に燃えた俺
平成19年 風林火山 井上靖
大森寿美男
山本勘助(内野聖陽) オープニングの騎馬軍団がかっこいいなあ
平成20年 篤姫 宮尾登美子
田淵久美子
篤姫(宮崎あおい) 篤姫の旦那さんが、死んじゃうトコまで見ました
平成21年 天地人 火坂雅志
小松江里子
直江兼続(妻夫木聡) 石田三成の着物、気が狂ってました
平成22年 龍馬伝 福田靖 坂本龍馬(福山雅治) はじめて幕末もので夢中になりました。岡田以蔵たん萌え〜
平成23年 江〜姫たちの戦国〜 田淵久美子 江(上野樹里) 歴代大河でいちばん、石田三成が俺の理想像に近かった
平成24年 平清盛 藤本有紀 平清盛(松山ケンイチ) コレ見て汚いとかぬかしてた人は、ご自分のノーメイク顔がいかほどキレイなのですか
平成25年 八重の桜 山本むつみ 新島八重(綾瀬はるか) 八重さんの旦那さんが、同志社大学を作った人ってことは知っとります

歴代大河 偏愛解説

ガラマニ・プレゼンツ、大河スペシャル。まずは、年表で、大河の歴史をおさらいした。
続いては、各作品個別の、感想文である。

とは言え…今回分の日誌を書くために、与えられた時間は、有給取っても、勤務日含め数日間しかない。こんなにたんと、全部書けるわけがない。各作品、どれについても、語り出すと千夜一夜物語になる。こんだけで、一個サイトが出来てしまうぐらい、語るからな、俺は。

なので、年表の上の方、

昭和38年 大河第1作「花の生涯」から、
昭和53年「黄金の日日」までを、以下にまとめた。

昭和54年「草燃える」から、最近作までについては、またいつか、書くとしよう。

〜ガラマニ未見時代〜
(昭和38年〜47年)

俺、生まれる前、または記憶にない頃の大河ドラマは、記録本か、TVの「懐かしドラマ特集」系番組か、ビデオ(=DVD)でしか見られない。

特筆すべきは、大河はNHKの看板であるにも関わらず、この時期のマスターテープ(TV放送の主記録)が、ほとんど破棄されている事。これには驚く。いや、呆れるわ。

いくら、昔だってさ、民放は、相当古いテープでも、キチンと保管してるってのに、NHKの、このていたらくときたら!だから、名作と賞賛されている「赤穂浪士」ですら、我々はその全貌を視聴する事が叶わぬのだ。回顧番組で放送される、「赤穂浪士」の討ち入りシーンは、今見られる、数少なぁ〜い、残存テープなのである…悲しいな…

放送文化の大切さについて、どう考えてたんだ、当時のNHK!こぉの、自己文化破壊者めが!襟を正せ、襟をッ。

38年「花の生涯」

大河の最初は、翌年の「赤穂浪士」だと思っている人が多い。そんな出来らしい。見てないから、わからんが、井伊直弼が主人公って、地味だよな。

39年「赤穂浪士」

「忠臣蔵」ものの典型となった作品。大河ドラマってすげぇや、と、日本国民を熱狂させ、本年まで続く、同シリーズの存在意義を確立した。

NHK大河ドラマとは、リアルでシリアスな歴史劇であり、8時45分になると、印籠や桜ふぶきがお目見えする系の、愉快痛快時代劇とは、違う系統なんだよ〜と、視聴者に、広く認識させたのは、この「赤穂浪士」である。

四十七士の忠臣蔵物語りそのものが、一年間放送の大河ドラマの形式に、非常に適しているとも言える。そのへんも、同作品の成功理由のひとつであろう。

松の廊下「殿中でござる!」で始まり、のっけから、視聴者のハートをゲッチュする。吉良上野介への復讐を誓った義士らの、長い長い潜伏期間に、仲間割れや、諸種のいざこざがある。これを一年かけて放送する。物語りの最後、討ち入りのリアルデー(12/14)が、最終回放送にぴったりマッチして、見る者の臨場感をそそるのだ。

雪の舞い散る師走に、最後の討ち入りか…
ああ、テレビを見終えた、俺んちの窓の外にも、雪が…
終わったんだな、「赤穂浪士」の一年間が…ジーン。

という仕組みだ。

リアルで視聴してない世代の俺でも、忠臣蔵イコールで耳に浮かべる、

♪どんどんつーん どんどんつーん

だった〜 た〜ららららだった〜
 

たらら だった〜ら〜ららららった〜♪

のテーマ音楽が、特に有名だ。
民放の忠臣蔵のコントでも、未だに使用される、忠臣蔵不朽のテーマ曲となっている。

なのに、肝心なドラマの、全編のテープが保管されていないんだよなこれが…

吉良邸、門前シーンの、長谷川一夫の名台詞、

「各々方
(以下想像)これより、討ち入りである。努々、ご油断めさるるな」

この、重々しい「おのおのがた」も、有名だ。長谷川一夫演ずる大石内蔵助が、満を持して、いざ、出陣!に際し、義士たちに、心構えせよと説くシーンである。

さて、この名台詞は、聖戦士ダンバイン第1話、ガラリアさんの名台詞、

「地上のかたがた、ご用意は、よろしいかっ」←西城美希さん声で

のに受け継がれているのである!言い方、シチュエーションがくりそつだ。したがって、ダンバインのこれを初見で、長谷川一夫のあれを想起した俺は、とっても興奮したのだ!

「赤穂浪士」の本編は見てなかったのだが、でもでも、この台詞が、稀代の名セリフだと、

「知っていた俺は幸せである。大河、豊かな者であったから。」←若本規夫さん声で

んで、「太閤記」〜「新・平家物語」まで、未見。

聞いた話しでは、「新・平家物語」の壇ノ浦ロケで、地元・山口県は、大騒ぎだったそうだ。

そう、大河ドラマの舞台となった県が、にわかに景気づき、「我が県は、NHK大河の、○○ゆかりの地!」と宣伝し、ジモティーがはしゃぐという現象が、起こるようになっていた、そんなある年…

〜ガラマニ記憶おぼろ時代〜
(昭和48年〜52年)

48年「国盗り物語」

本放送を見ていた記憶は、正直、皆無である。なにしろ、俺、りす組の年だもの。
(りす組とは、なんであるか?推して知るべし)

ただ、俺の、目の前にそびえていた、きれいなお山と、山頂のお城が、このドラマの舞台となった事を、両親が喋っていたような記憶はある。んで、パパママリバティーに連れられて、この山城、我が県のラース・ワウに登城した記憶もある。

下記リンクで述べた通り、この大河によって、我がガラマニ県は、にわかに、斉藤道三を祭り上げるようになったのだ。

参考:つぶやき過去【2】

我が県のラース・ワウ城の門前には、放送より数十年を経た現在も、「大河ドラマ 国盗り物語 ゆかりの城」という看板が備えられている。

平幹二朗演ずる斉藤道三を、同作品を、最近、ビデオで見た。当時、大人気になった理由が、よくわかった。これは、傑作大河である。と・に・か・く、平(ひら)が素晴らしい。

斉藤道三は、一介の油売りから、大名にまで成り上がった、まさに、我が県のドレイク・ルフトなのである。俺は、「月下の花」のドレイクを、斉藤道三のイメージで書いている部分が多々ある。

司馬遼太郎の原作も、最近ちょっと読んだ。ああ、原作に忠実にドラマ化したんだな。司馬が、それまで誰も書かなかった斉藤道三を、こういうかっこいい男に書いてくれたんだなぁ。おかげで、「おらほの殿様、ご当地英傑は、斉藤道三だぜ」って、他県人に威張れるようになったよ。ありがとう、司馬。

司馬たそが、創作した道三とは、無頼漢、豪気、野性的。大胆不敵な憎い奴!
成り上がるためにゃぁ、どんな手だって使うぜ!
オトコフェロモンむんむん、女にモテモテ〜な道三なのだ。

この原作の道三に、平幹二朗以外に誰がいるだろうか、というほどの適役だ。
ナイスキャスティングだと、本を読んで、よぅくわかった例。

油売りの、リズミカルな口上をするシーンが、とにかく粋だ。
汗臭さ、胸毛の男臭さに魅了される男っぷり。
こういう感じの男前、最近、見なくなったねぇ…な系。
道端で、子供たちの前で、客寄せ口上する平(ひら)。
油を、杯に、ひとすじずつ、垂らして見せ、歌う平(ひら)。

「♪とうとうたらり、とうたらりぃ〜十垂らりっと、とうたらり!」

道三の愛娘、濃姫は、ハタチそこそこの松坂慶子。
これが、もぉ、女神か妖精かというほど、美しい。
なにが美しいって、顔や所作はもちろん、松坂、声が美しいのにビックリしたよ。
澄んだ、凛とした美声とは、このことだね。

本当の美人てのは、発声でも、ひとを魅了するのだなぁ…

濃姫が嫁ぐ、織田信長は高橋英樹。
史実シーン、道三と信長が初対面するとき。
「織田の総領はたわけだ」と評判な、信長がやって来るのを、
こっそり、草むらから観察してやるぜぃな道三。

いくら、たわけでも、隣国の大将と会見するのに、普通の正装ぐらいは、着て来るだろう…と思って覗き見していたら。

馬に乗り、赤いビロビロの着物の、胸元をはだけて、ビーチク丸見え。
泥だらけの素足に、擦り切れた藁ぞうり、髪の毛はボッサボサ。
柿かじりながら、種、ペッと吐きながら、
口のまわり、柿の汁だらけでウヒャウヒャ笑いながら、カッポ闊歩してくる。
そんな信長を見て、道三さん、呆れてひとこと。

「なんとまぁ、ありゃぁ、キチガイやなぁ。」

あぁ…

放送コードのゆるい時代って、ホントにイイね!


NHKなのに、
キチガイて。

そうなんだよぉ、キチガイなんてさぁ、「様子がプチおかしい人」ぐらいの意味で使ってたんだからさぁ、こういう表現を、「差別ですザマスから規制するザマス!」なんて、ザマスの方が、よっぽどキチガイだってぇんだよ。

ちなみに史実シーン、この後どうなるかと言うと。

「あんなキチゲー相手に、烏帽子礼装みてぁーなもん、せんでエエわ。」
ガラマニ弁で考えた道三は、ラフな普段着物で、つまり相手をなめきった態度で、待ち合わせの庵へ行ったら、ビックリコッキリ。

そこには、キリリと烏帽子水干姿、最高礼装な、リッパな青年君主に変身した信長がいた!
やっべ、俺、カジュアルウェアーで来ちまったよ、恥っずかしーどうしよう。焦る道三。

道「…お、お初にお目にかかる、それがし、斉藤、道三…」

「で、あるか。」眼光シャキーン

道三、たわけのフリに、まんまとしてやられました〜
んで、そんなドッキリを仕組む信長に、激しくシンパシー感じ、娘のむこどのに決定したというわけ。

さて道三は、ドラマの中盤で死ぬので、後半は英樹の信長が主人公となる。

死に瀕する道三への援軍が間に合わず、川岸の馬上で叫ぶ、婿殿の声が。

「まむしーッ!死ぬな、まむしぃーッ!!」

舅に負けず劣らず、キチガイだった信長が、道三の死を悲しみ、絶叫するシーン、じんときました。キチガイ大河万歳。

49年「勝海舟」

俺、うさぎ組。よって記憶ゼロ。
この時、大河、前代未聞の事件が起こったそうな。←伝聞推量

番組途中で、主役が交代したんだものさ。そりゃ大騒ぎさ。なんでも、初代・勝海舟の渡哲也氏が、ご病気で降板、急きょ、松方弘樹氏が主演俳優にならしゃいました…だ、そうだが、記憶にないし、現在、興味も、あまりない。

50年「元禄太平記」

俺、くま組。これは、確かに、見た記憶がある。
何を覚えているかというと、タイトル曲がかかる時の、画面だけであるが。

俵屋宗達の「風神・雷神」の絵が、真空管テレビ(古語)に、どーんと映るのが、くま組時代の俺には、

とっても怖かったのである。

だって風神、みどりいろの鬼だし、雷神、目つき怪しいし。

51年「風と雲と虹と」


名作と評価高し。記憶ナッシングにて、今度ビデオで見ようっと。自己文化破壊者、NHKも、さすがに昭和もこの頃になると、マスターテープは捨てたらアカンものやと、わかったらしい。遅いが。

52年「花神(かしん)」

主人公の、村田蔵六とは、後の、大村益次郎のことである。で、あるが、全然、記憶ないし、興味ない>幕末

ただ、俺の、ほんとうの「大河の歴史」は、この「花神」から始まった。だから記念的作品だ。ワンシーンのみ、強烈に記憶に残っている。これについては、別項で詳細に書いたので、ここでは記述を省くとする。

参考:つぶやき過去【2】

〜ガラマニ本格的に大河にはまる時代〜
(昭和53年以降、今年度まで)


53年「黄金の日日」

要するに、俺、ちっちゃい子供だったから、大人向け本格派時代劇である、大河ドラマは、親の傍らで見ていたとしても、内容が理解出来ないから、記憶にもないわけである。

この年、俺は小学校の学徒とあい成っており、いわゆるひとつの、理解力が、パワーアップしてきていた。そこへ持ってきて、「黄金の日日」は、小学生にも、わかりやすいシチュエーションが多く、俺は、この作品によって、本格的に、真性に、大河大好き人間に成ってしまって、こんにちに至るのである。

「黄金の日日」は、織田信長が日本の権力者だった(短い)時代の、堺の商人、
るそんすけざえもん、通称すけざが、主人公。演ずるは、現・松本幸四郎だ。

すけざは、商売が大好きで、商人であることに誇りを持っている。
自由貿易都市、堺を愛し、堺の自治を守ろうと生きる。
珍しいものに興味シンシン、ギヤマンを見ては、「これを売りさばく商売がしたい」と願う。
貿易に興味シンシン、まだ知らぬ外国へと、思いをはせる。勉強熱心で、心優しい青年である。

「黄金の日日」は、主人公が、商人であり、すけざが、いつも「面白い商売はないか?」と探求しているところが斬新だと思う。つまり、経済人の視点から描かれた戦国時代ものなのである。

でも、すけざは、真面目一徹な商人のはずなのに、なじぇか、マブダチが、窃盗癖保持者つーか犯罪者の、石川五右衛門なのだ。

五右衛門を演ずるは、あの、世界オットコマエ・グランプリ上位ランキング者の、
根津甚八、愛称ねづねづである!

ねづねづが演じてるのだから、五右衛門のキャラは推して知るべし。すけざとは、正反対。ニヒルで、やさぐれてて、手癖が悪い。

さて、ガキの俺の、ハートをゲッチュしたのは、まず、
主人公の名前の呼びやすさと、設定のわかりやすさだった。

ある日、すけざと、五右衛門は、遊び心で、街の教会に不法侵入する。

すけざの「遊び心」とは、

す「バテレンの教会には、珍しいもの(学究及び商売対象)が、たくさんあるに違いない!ちょっとだけ、見てみたい。ごめんなさい、勝手に家に入って…」

であり、五右衛門の「遊び心」とは、

五「バテレンの教会には、珍しいもの(窃盗対象)が、たくさんあるに違いない!あるだけ盗み出してやるぜっ」

なのである。教会の控え室にあった地球儀を見て、

「世界は、こんなに広いのか、うわあ!日本国が、ここか。明国は、天竺は、どこだ。ああ、そうだ、俺はルソンにも行ってみたい!」

と、無邪気にはしゃぐ、すけざの横で、五右衛門は、早速、金目のものを物色し、布でくるんで持ち出そうとする。それを咎める、正義漢すけざ。

ぬしの盗みは、病気だ。」

さてここで、「黄金の日日」のポイント。
この番組、全編通して、どのキャラも、YOUのことを、

「ぬし」

と言うのである。ぬし。この響きが、とてもヨイ。ぬし、印象深い。
気のおけない同士の、二人称は、いつも「ぬし」。

そんな、ぬし仲間に、善住坊(ゼンジュボー。故・川谷拓三)が加わり、

正義漢で心優しい、商売大好き青年、すけざ。
窃盗犯、でも恋人モニカ(故・夏目雅子)には純愛な、クールガイ、五右衛門。
どもりで無粋、女には不器用、でも銃の名手な、善住坊。

この3人コンビが、いつも一緒にぃー、戦果をくぐりぬけー、しょっちゅうケンカしながらぁー、友情を深めー、そして、ルソン島へと、雄大な旅に出る!

舟に乗った「ぬし」たち、3人コンビの行く手に広がるは、大海原。どこまでもどこまでも、青い、海。さあ、いよいよ、夢にまで見たルソン島に行くぞ。どんな冒険が、待ち受けてるんだろう?

どうです、小学生にも、わかりやすいお話しでしょう。

さらに。ルソン島に漂着した、すけざたちが出会った、地元の、小さな女の子。彼女が、当時の俺と同い年ぐらいだったから、TV見ている俺、シンパシー感度、急上昇さ!

さて荒波で舟が転覆、浜辺で気がついた、すけざたちは、地元青年団の皆さんに、拉致監禁されてしまう。言葉が、まったく通じないので、すけざは、日本語で訴える。

す「俺たちは、商売に来たんだ。悪さなんか、しない。どうして洞窟に閉じ込めたりするんだ?!」

聞く耳を持たない青年団の皆さん。すると、暗い洞窟の奥に、女の子が1人、いるじゃないか。黒髪の長い、かわいい少女だ。

す「ぬしは(ルソン人にもぬし)、どうして捕まったんだ?」

このルソン編、フィリピンのオールスター出演だそうで、現地語には、字幕が出ているが、当然、すけざたちには、女の子の言ってる意味も、わからない。でも、女の子は、なにかを、必死で訴えようとするので、だんだん状況がわかってきた、すけざたち。

まず、ルソン島だと思ったこの島は、離島であった。女の子は、この島と敵対している、ルソンの姫君。姫は、誘拐され、人質にされていたのだ。
「ルソンに帰りたい、お父様に会いたい、助けて!」
離島青年団の皆さんは、すけざたちを、ルソン王族の手先だと思って捕えたのだ。逃げなければ、自分たちも、この小さな姫君も、殺されてしまう。すけざたちは、姫を連れ、洞窟から脱出、小船に乗り、櫂をこぎ、一路、ルソン島へ!

どうです、わかりやすくて、ハラハラするじゃありませんか!
ガキの俺、画面に釘付けですよ。

さてここからが、俺の、一番の思い出深いシーン。

夜の海に浮かぶ、3人コンビと、小さなお姫様を乗せた、小船。空を見上げれば、南国の、満天の星空!

心優しいすけざは、女の子に、一生懸命、話し掛ける。日本語で、身振り手振りで。
自分を指さし、言い聞かせる。

す「そう、俺。すけざ。す・け・ざ。俺の、名前だ。ぬしは、なんという名前だ?名前。ぬ・し・の、なまえは?」

「マルキット。」

す「まる…き?なんだって?」

女の子、自分と、次に夜空を、指さして。

「マルキット。」

星を指さして。マルキットと。

「そうか…マルキットとは、星のことなのか。すると、ぬしは、星姫か?」

ぁああああ、思い出すだけで、もおおお、俺、号泣ぅッ!!なんて、なんていいシーンなんだぁああああああー!ほしひめ、最高。うおーんオンオンオン

後年、知ったこと。大好きだった、このマルキット役の女の子は。

アキノ大統領の娘さんだったんですって。その名も、プリンセス・アキノ。

そいで成人した彼女、大統領になったお母さんに、
「日本に行って、芸能活動がしたい。」
と言ってたそうで。彼女は…すけざが助けた、あの星姫マルキットは…今いずこ。

さて「黄金の日日」は、ルソン編の後、すけざと仲間たちの、悲しい末路を描いていく。

善住坊は、信長暗殺未遂犯なので、ルソンに残るよう、すけざと五右衛門に説得される。ルソンで、結婚相手も出来た。でも、善住坊は
「それでも、俺ぁ、日本に…帰りたい。」と。

帰国し、案の定、捕まってしまう。暗殺犯は死刑とわかっているのに、ふるさとに帰りたかった善住坊。

善住坊の処刑シーンは、
NHK大河史上、最悪・最高のトラウマ残酷描写と名高い。
のこぎりびきの刑である。

土中に埋められ、首だけ出した、善住坊。通りすがりの者に、少しずつ、のこぎりで首を切らせる役人。

首を半分、切られてなお、笑っている善住坊に、すけざと、彼と仲の良かった、李礼仙演ずるお仙は、涙を流しながら

「楽に、おなり…」

と言って、とどめを刺してあげたのだった…

五右衛門は、秀吉暗殺未遂で、釜茹での刑に。

最終回、1人残ったすけざ。
堺の自治を、秀吉に奪われ、財産を無くし、そして友を亡くし。

堺から、自由商人は出て行けという、おふれが出た。
「黄金の日日」は、すけざが、こう言って終わる。

「堺という場所がなくなっても、堺の魂はなくならない!
自由がある所、それが、堺だ!」


…ストーリーの説明を、相当はしょったので、未見の方々には、わかりにくい文になってしまいましたな。モニカと五右衛門の恋と凋落や、信長の時代が終わり、秀吉の治世になって、すけざたちが追い詰められていく過程などなど、見所は満載すぎて、一朝一夕には、書き切れない。

とにもかくにも、「黄金の日日」は、NHK大河ドラマ史上の、最高傑作であり、俺が、大河好きになった原点である。

さて、このページは、俺の、長い長い大河生活の、始まりの時期を書いただけである。「黄金の日日」で、実質、始まった大河熱なのだから、ここからが、俺の大河生活本番だ。だが、あまりに項数を要するので、今回は、このへんで結ぶとする。

「新選組!」最終回スペシャル企画第1弾、NHK大河ドラマの系譜は、
俺が、どれほど、物心ついた頃から大河漬けだったか、
今年に至るまでの毎年を、大河と共に生きてきたかを、
端的に表現するために書いた。端的と言うわりにゃー、長いが。

大河の素晴らしさと、俺の熱意を感じ取っていただければ幸いである。

04/12/12

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