NHK大河ドラマ「功名が辻」感想文(1) ガラマニ作
06/1/8 第1話から、06/3/12 第10話まで

06/1/8(日) 第1話 大河はいつもにちようび

きょうは、待ちに待った「功名が辻」第1話デーです。ガラマニにとって、大河第1話の出来栄えは、今年度の吉凶がかかっている神事です。第1話を見た瞬間、「面白い!」と思ったら、今年は12月まで、ずっと楽しみがある。吉です。でも、第1話が「つ、つまんない…」だと、以下略。

毎年のことですが、次の大河はこの出し物ですよ、と、発表があると、「早く見たい!楽しみだなあ」と感じたり、「なんだか、退屈そうだなあ」と感じたり、します。「功名が辻」は、後者でありました。織豊政権は、大河で語り尽くされている感があるし、しかも、「やまのうち?かずとよの妻?誰それ。なんて、そそらない題材なんだろうかしら。メインテーマは夫婦愛?内助の功?古ッ!ダサッ!」って思っていました。

ところがどっこい(死語)。第1話を見た、この日このときこの瞬間、NHK大河ドラマにんげんガラマニは、ハート鷲掴みにされちゃって喜んじゃって、今年はいい年になるぞーってハッピーモンキーベイベーになったのでした。

このページは、ブログツール はてなダイアリー で連載した、視聴後感想文の全49話分を、まとめたものです。(06/12/10、最終回をもってブログ連載は終了。全話感想文はこの項の末尾から、順番にリンクしてあります。)ブログ記事は、毎週日曜当日の夜に掲載しており、これは編集版ですが、大幅に加筆修正しました。このページのために、取材もしております。ああ、なんて楽しいんだ、人生ってものはよぉ。

本題。

山内一豊。やまうちかずとよ、と読むそうです。やまのうち、ではなかったのね。うちの地元にゆかりがある人なのに、名前しか知りませんでした。うそです。名前すら知りませんでした。大河のせいで歴史好きになった俺をして、知らない主人公とは。原作は、司馬遼太郎か。さすがだな、司馬。我がガラマニ県ガラマニ市が、ぜんぜん誇っていなかった、無名のヒーロー斉藤道三を、世に知らしめた司馬ならではの着眼点だ!

つまり山内一豊は、ネームバリューがない主人公だと思われます。なので、彼だけを美男子にして、周囲はオール三枚目でかためて、一豊に、ヒーロー性を持たそうとしたんだなーって思いました。あ、三枚目なのは、信長以外ですね。お館様・信長さまには、カリスマ性がないといけないですもんね。他は、見渡す限り、ぶっさいく。

一豊は、「聖戦士ダンバイン」で例えれば、新興領主ドレイクに滅ぼされた、老臣の嫡男、ニー・ギブンにあたるなーって思いながら見てました。

ニー・ギブンは、反ドレイク陣営のゲリラとなったけど、一豊は、父のかたきである信長に、仕官する道を選んだわけです。信長は、天下を取る器だから、勝てる方につこうという打算、ではなく、一豊が、信長に男惚れしたからです。

に、してもだ。ヒロイン千代とヒーロー山内一豊以外、キャスト老けすぎじゃないでしょうか。館ひろし氏の信長は、かっこいいけど、いかんせん老けすぎなのが惜しい。秀吉、家康は、もっと老けすぎ。この布陣、演技力には心配ないですが、なんだか、「葵 徳川三代」の悪夢よみがえり〜ってな感じがするんですが。

では、第1話で描かれた、桶狭間の戦い(1560年)の時点で、メインキャラが、実際には何歳だったのかを、列挙してみましょう。

江守徹氏の、今川義元  41歳

館ひろし氏の、織田信長 26歳

柄本明氏の、木下藤吉郎 23歳

西田敏行氏の、徳川家康 18歳

上川隆也氏の、山内一豊 15歳

…に、西田敏行氏が、じゅうはっさい…
(山内一豊の生年には諸説ありますが、1545年説に拠りました。)

しかしのう。一豊、たったの15歳で、単身、信長に対峙していくなんて、当時の男はハー、かっこいいぜ。信長も、こうして見ると、実年齢、若いよなあ。俺、26歳んとき、なにやってたやろかー。

06/1/15 第2話 やばい。

やばい。今年度の大河ドラマ「功名が辻」。でーれーおもれーでかんわ。(=たいへん面白いのでたまりません。)

こんばんは、山内一豊ゆかりの地に住む、ガラマニです。斉藤道三の、次の次の代が治める、美濃の国。難攻不落の山城(やまじろ)、稲葉山城(いなばやまじょう)が、本日の放送で映りました。この城は、今まで、何度も何度も大河ドラマに登場してきましたが、何回映っても、地元民である俺は、やっぱり嬉しいもんです。

劇中で、木下藤吉郎(後の秀吉)が、稲葉山城は、鉄壁の要塞だと言いました。美濃を制する者は天下を制すると。劇中の有名人に、我が愛する山城を誉めちぎられて、俺、嬉しくってニヤニヤしちゃいました。

実際にこの山に行って見れば、「秀吉の言う通りだ。」と、よくわかります。ほんとうです。頂上の天守閣からは、名古屋市から関が原まで、肉眼で目視出来るという眺望の良さ。ほんとうです。加えて、稲葉山は、急斜面が多い、切り立った岩山です。山の西側は、大河・長良川に面しており、こっち側から攻撃するのは困難。平野に面している南と東側は、当然のことながら守りが堅いし、北側は断崖絶壁で、人馬が登ることはフツーはありえないときた。ほんとうだっちゅーの。はい証拠写真、どすん。

これが稲葉山だ この項すべて 06/2/26撮影
長良川の対岸より、稲葉山を臨む。山頂に小さく見えるのが、なんちゃって天守閣。長良川は、撮影時には水量が少ないが、戦国時代には、撮影者が立っている地点も水底だった。左はじ、崖崩れ防止工事が施されている絶壁。その真下は、最も川底が深い淵(ふち)だ。人馬と火縄銃だけで、この山城を攻めるとしたら、どうする?ごうごうたる大河を渡れたとして、ガケをどうやって登る?登ろうとしても、上から矢や岩を落とされるぞ。兵糧攻めにしようとしても、この広大な山麓にあっては、何年間も篭城できるだけの備蓄があるのだ。まさに鉄壁の要塞ぃっ!

現在、稲葉山のふもとは、それはすてきな公園となっており、休日ともなると、地元民や観光客が、どっと押し寄せます。

すてきな稲葉山城公園(仮名)
木々の間に広がる、楽しい遊具。子供たちも、お散歩中の犬も、公園に住みついてる猫も、みんなが仲良く遊びます。ガラマニ幼少時には、ここに動物園があり、ライオンやペンギンがいました。世界でいちばん好きな公園。俺の原風景です。現在、山頂にある、なんちゃって天守閣は、鉄筋コンクリート造りの資料館です。戦国当時、斉藤氏や信長が住んでいた居城は、この写真の中央辺りにありました。

山の頂上に行くには、ロープウエーがご利用出来ますが、俺はよく徒歩で登ります。登山道は、難易度別に4種あり、俺は「七曲り」という道なら、約30分で頂上に到達します。稲葉山城は、地元民に、親しまれ、愛されている、美しい山城なのです。〜番組最後の紀行風〜

公園内ロープウエー乗り場
ロープウエー乗り場。高所恐怖症の人を無理やり乗せましょう。乗ると、真っ赤な三重の塔が、緑に映えてきれいに、足元に見えますよ。戦国時代には、このへんに信長の居城「千畳敷御殿」がありました。現在は、石造りの土台のみ、見ることが出来ます。

さて、「功名が辻」、ナイス突っ込み所ありすぎで、何をピックアップすればいいのか迷いましたが、やはりこれ。

竹中半兵衛役が、棒読みオブ・ザ・キング、まつだいらがだもり公!筒井道隆氏!エェェェエエまじっすか殿!

「松平容保である。」という台本のセリフが、道隆が読むと
「まつだいらがだもりである。」棒読みになるのだ!

「新選組!」 で、松平容保公、初登場の際、棒読みっぷりが、ありえないほど凄まじいだけではなく、歩き方がもう、今にも転びそうっちゅーか、上体フワフワさせてないでちゃんと歩きなさい!と叱りつけたくなるっちゅーか、とにかく、筒井道隆in時代劇は、もう、演技の上手下手という範疇を越えた、遠いお国の天然記念物のような、なぜにそこまでボンヤリしておるのかと問い質したくないような、ものすごいものになってしまっているのであります。

竹中半兵衛なのに、棒読み。竹中半兵衛なのに、弱そう。竹中半兵衛なのに、やっぱりちゃんと歩けない。上体が、フワフワしてるぅッ!津川雅彦氏と並んで歩くシーンで俺、爆笑です。ただ歩くだけで、爆笑をとるとは、筒井道隆氏…ただものではないな、おぬし。

06/1/22 第3話 ひよし、ひよし、ひよし…ひでよし?

こんばんは、千代と同じ土地に住んでるやつ、ガラマニです。「功名が辻」は、色んな意味で、見逃せない番組となりました。上記の、館ひろし氏演ずる信長が、木下藤吉郎にネーミングしたシーンで、あははと笑い、美しく成長した千代と再会した山内一豊たんの、激惚れ加減に、うふふと笑い、

いやそんな事ゆってるバヤイではない。

今回のメインは、なんと言っても、竹中半兵衛!

棒読みで棒立ちな、まつだいらがだもり公演ずる、美濃の天才軍師、竹中半兵衛!

竹中半兵衛のことを、今回、他の皆さんが、口々に誉めちぎっておられました。信長も、秀吉も、千代も、不破の津川雅彦氏も、みーんなが、「頭がきれる」「さすが半兵衛どの」「19歳にしてあの才覚」「半兵衛を味方につけたい」とかなんとか。そんなにすごい奴なのか、竹中半兵衛って…

そんな半兵衛とは、ビニール製のスリッパで後頭部パコーンはたけば倒せそうな、棒立ち!知性の片鱗だに感じさせない、棒読み!ものっそい弱そうなんですけどぉおおお

ナレーターが、
「前代未聞の、稲葉山城のっとりを、あの半兵衛が敢行!」

と盛り上げても、本人が登場すると、

俺「まつだいらがだもりさまですよね?」

としか返せないぃぃぃいいい゛

あのさ、棒読みオブザキング・筒井道隆氏みたいなさ、ショック性の高いものを、「新選組!」から、たった一年置いただけで、また大河に出しちゃったら、勿体ないですよ。俺は大笑いしながら彼を見続けてるわけですが、すごすぎますよ。棒読み棒立ちフワフワ歩きを、ここまで極めて下さったら、もう、「げいじつぢゃ。」棒読みですよ。こんな弱そうな、こんな頼りない竹中半兵衛なんて、あたしゃー、生まれてこの方、見た事ないですからっ

次回、稲葉山城攻め!難攻不落の、天然の要塞!信長軍は、いかにしてこれを攻め落とすか?ワクワクしちゃいますよもう。

06/1/29 第4話 稲葉山攻略への道

こんばんは、稲葉山を見上げて育ったやつ、ガラマニです。本日の「功名が辻」で、信長軍はついに稲葉山城を攻め落としました。

信長方に寝返った、美濃の軍師、竹中半兵衛は、頂上に通ずる抜け道を、秀吉に教えました。稲葉山は、切り立った岩山であり、半兵衛が教えた抜け道とは、「道」とは呼べないほどの断崖絶壁です。実際に、この山に行って見れば、

「こんなガケを、一豊たちは登ってきたの?すげえ!」

と実感しますよ。地元贔屓のガラマニです。山内一豊と千代が、ひしと抱き合ったお城へ、天然の広葉樹林が生い茂り、リスが小枝にあそぶ、美しい稲葉山に、是非ぜひ、おいでくださいませ。ふもとの公園には、歴史博物館や昆虫博物館など、楽しい施設がいっぱいありますよ。デートコースにも最適です。

稲葉山城公園の噴水
公園正面入り口にある噴水。ガラマニはこの噴水を見て育ちました。大木も昔のままだあ。右はじの三角屋根の建物は、伝統ある名和昆虫博物館。

ただし、徒歩で山頂まで行くつもりならば、運動靴を履いて、おいで下さい。秀吉と一豊たちが攻略した、秘密の抜け道を登るのは、絶対無理ですが、他の、なるい(=程度がなまぬるい)登山道でも、パンプスにハンドバッグで歩くことは無理です。彼氏が、頼りになる男かどうか、試したい女性は、「馬の背」という名の登山道を、二人で登ってみて下さい。上級者向け登山道「馬の背」こそ、最高のデートコースなのであります。

頂上のお城まで登ってみよう!
うっそうとした天然林に覆われた登山道「馬の背」を、すごく遠くより臨む。「馬の背」は、登り口が、のどかな公園内にあるため、単なる遊歩道だと誤解し、山ぁなめきったよそ者が入り込むことがあります。安易に構えて行くと遭難しますんでよろしくぅっ!

途中でどうなっても当方は責任持ちませんが、人間は、危険に瀕した際に、人柄が出るものですからねえ。人生の難所を、どうやって切り抜けるか、「馬の背」で試すのも一興ですよ。市街地の中にある公園なのに、生命の危機をお手軽に感じられる登山道、「馬の背」とは、地元の体育会系部活動の鍛錬の場としてよく利用される、「こ、これがッ!鉄壁の要塞、稲葉山なのかッ!」とイヤでもわかる、でーれーこぇー(=たいへん恐ろしい)道です。でも、一豊たちが登った抜け道よりは、ずっと楽。

稲葉山はですね、昭和40年代頃まで、ガラマニ市の自殺名所でもあったんですよ。主に首吊りですがね。もう死ぬ死ぬ。なので、「暗くなったら山に入るな」と、俺なんかは、近所のおばさんに教えられたもんです。今でこそ、自動車で展望台まで行ける道が出来ましたが、それでも、夜中に、山の奥に入るのは、無理…です…

大河に出るたんびに銅像が増えていく
右はじは、平成4年度NHK大河ドラマ「信長」緒方直人主演のときに作られた、直人によく似た少年信長像。左は、信長(ホンモノの方)の居城跡への入り口。この公園が、大河で「ゆかりの地」になるたんびに、なんか作りたがるのは、昭和48年度「国盗り物語」の頃からずっとだ。なんせ、

山内一豊と千代婚礼の記念碑
06/2/26に、久方ぶりでこの公園に行ったガラマニは、この「山内一豊と千代 婚礼の地」記念碑ができてるのを見て「やっぱりか。」と、うなったさ。右の池は、俺が物心ついた頃から公園内にあったが、今年になるまで、カズトヨのカの字も聞かんかったがのう。それに、この場所は、当時はお館様の居城内だったはずで、一兵卒の一豊が結婚式あげたのは、100%(ひゃくぱー)ここじゃないと思われ。

食べ物では、みそおでんと、みそ田楽が、名物です。安くて美味しいんですよ。俺は、幼少時から、しょっちゅうこの公園に遊びに行っており、「おでん」と言えば、この公園で売っている、真っ黒い味噌のドロドロな汁で煮込んだ、こんにゃくや里芋のことだと思っていました。なので、後年、透明なつゆで煮込まれた「おでん」を見た時には、「なんじゃこれ。お味噌が入っとらへんできそこないやがね。」と発言したものです。

板垣死すとも自由は死なず
右手を差し伸べている銅像は、板垣退助。明治15年、この地で演説中に、暴漢に襲われた際、刺されながら「板垣死すとも、自由は死なずぅっ!」と言ったのです。うそです。それは事件を報じた地元・ガラマニ日日新聞(がらまににちにちしんぶん)の見出しだという説がありますが、とにかく板垣さんは、刺されながらそんな名セリフは言いませんでした。

そんなふうに、愛してきた稲葉山城が、史実とは言え、焼き落ちる様を見た俺は、和久井映見さん演ずる、濃姫が涙するシーンで、「わかる、わかるよ」と肯いておりました。斉藤道三の娘である、濃姫にとって、稲葉山城は、生まれ育った我が家ですものね…

今年度の大河ドラマ「功名が辻」は、合戦の見せ場も、人間ドラマも、描き方が上手いし、主演は、去年と違って演技達者だし、安心して見ていられます。うそです。棒読み棒立ちフワフワ歩きの竹中半兵衛が、今回、吐血しました。彼の様子がおかしかったのは、病気だったからなのかと、納得させられない、そんな筒井道隆氏が心配で心配で、目が離せませんわ。

06/2/5 第5話 お市さま…それは寧々さまの…

こんばんは、信長がネーミングしてくれた街に住んでるやつ、ガラマニです。

今回のみどころは、なんと言っても、女の目線でした。「功名が辻」の脚本は、大石静氏。女性です。俺は、語弊を恐れず言えば、ある種の男女差別論者であります。フェミニズムのタカ派とはどうしてもソリが合わないですね。女性を尊重することとは、女が男と同じものになることではなく、双方の違いを認めることです。フェミニンな方々が間違えている点は、女の性(さが)の長所も欠点も認めろと主張する一方で、男の性(さが)が持つ、長所すら、認めようとはしないことです。そんな俺は、大河が、女々しくて、歴史劇らしくないと、萎えます。刺すか刺されるかの戦国時代に、反戦市民運動やってたり、男が、命がけで女子供を助けようとしているのを、キーキーわめいて非難したりする大河は、萎えます。ええ。

現代的な視点で歴史を描くこととは、史実を歪曲することではなく、新たな歴史劇を自ら作り出すことです。既成概念に反発して、ヒス起こしてるうちは、まだまだ、自分自身が差別史観に捕らわれている証拠ですともさ。

「功名が辻」は、その点、いかにも女らしい視点だなーというお話しを創作しているから、良いと思います。堂々と書いて下さい!大石静氏にしか、書けない大河を。

山内一豊や秀吉の家庭内を、生活臭ぅ〜にじみ出る、奥さんの目で描き出すことが、こうも面白い作品になるとは。なんと言っても、寧々(ねね)が、ヨイ!浅野ゆう子さん演ずるねねは、従来のねね像をくつがえしましたね。

秀吉の正室、寧々は、良妻賢母の鑑として描かれることが多う御座いました。たおやかで、おとなしやかで。しかし、浅野ねねは、ちがーう。このねねは、バンスケ(死語)ですな。それも裏番(すごい死語)。信長家臣団の、奥さん連中に目ぇ光らす、女ボス。そして亭主をも巧みに操り、いずれ権力握るのはアタクシよオーホホホみたいな。

山内さんちに、おヨメさん、来たんですって。聞いた?ウンウン、なんかヘンな小袖着てるんですってよ。まあ、どんなワンピ?見にいってみましょうよーキャアキャア。

山内千代の着ている、手作りパッチワーク小袖、要するにツギハギ。このツギハギ模様が、「千代紙」の語源となったという説があります。んでこれが、奥さん軍団の垂涎の的となり、バンスケの寧々が、

「ええ服もっとるげおみゃーさん。ほいだらあたしにもおんなじやつ縫ったって。」
(=いい服を持っていらっしゃいますね。もしよかったら、あたしにも同じものを縫ってくださいませんこと?)

と脅迫し、いやお願いし、千代は縫いました。ところが、山内家の社宅に、信長の妹君、お市さまが、突然、家庭訪問。

か、家庭訪問…「利家とまつ」で、反町隆史氏演ずる織田信長が、しょっちゅう、前田家社宅に家庭訪問していたことを思い出すのう。そういやぁ、反町が着てた、ウインドウズ着物が、当時、ネット界で評判になったよなぁ。

んで、千代が、寧々にあげるために、せっかく作ったパッチワーク小袖を、パッと見て気に入ったお市さまは、

「これ、でーれーきれーやがね。もらってくで。」
(=この服、すごくきれいねえ。あたくしが着たいから、もらっていきますよ。)

エーッ!!お、お市さま、あの、そそそそれは、バンスケ寧々さまの…千代たん滝汗ナイアガラ。おかまいなしに、小袖を持っていってしまうお市さま。

あるあるある。わかるわかるわかる…こういう状況。

このように、「功名が辻」は、女性視聴者が、感情移入しやすいエピソードを、生き生きと描いている点が、成功していると思います。次回も楽しみですことよオーホホホ。

06/2/12 第6話 楽市楽座はよいところ

こんばんは、「功名が辻」の番組ナレーションは、武田鉄矢にやってもらえばいいぢゃんと思ったガラマニです。

今回も、みどころ盛りだくさんでしたねぇ。織田信長VS明智光秀が、初対面からウマが合わねーでやんすやんすの丁丁発止が、見事でした。

前回の感想文で、大石静脚本の、女らしい視点がたいへん良いと誉めた俺ですが、今回も、楽市楽座の生き生きした描写で、女らしさが爆発しており、俺、満悦です。女は、ショッピングが大好きですからねぃ。戦国時代の一大マーケット、楽市楽座のシーンに、リキが入る大石氏の感性が、ビシバシ伝わってきて、グーで御座いました。

公園と楽市楽座
稲葉山城公園とガラマニ市の街並み。手前の建物は、楽市楽座を模した売店。左側が、遊具があるエリア。駐車場が見える所から、向こうの方の市街地が、信長時代に楽市楽座があった辺り。

千代が、大事な着物を質屋に持っていき、安く買い叩かれて、腹をたてたり。

千代が、手作りパッチワークきんちゃくのお店を出して、売れなくて orz になったり。

千代が、前田吟の家族を養うために、自分の食事をぬいて、倒れたり。

千代が、一豊が狩ってきた猪の鍋を、うまそうに食ったり。

千代が…とにかく、前向きな女らしさあるゆえに、感情移入しやすいのであります。

それにつけても、バンスケ寧々たんが、コワイ。怖すぎるぅ。

「功名が辻」の脚本が、巧妙な点とは、視聴者全員が、登場人物全員の、誰かに、感情移入しやすく設計されていることです。若奥さんは、千代に。青年サラリーマンは、一豊に。課長級は、秀吉に。社内お局や、家庭内小姑は、寧々に。(感情移入してるでしょう、と言うと「してないわよ!なんであたしが、あの浅野ゆう子なのよ!フーン、あんたそーゆー目であたしを見てたのフーンよくわかったわ!」つって怒るんだよなこーゆー女はよー)

俺なんかは、一豊と千代の素行に、いちいち眉をゆがめて、「躾をせねば!」って怒ってる、武田鉄矢に、すごく「わかるわかる感」、持ちますね。会社における自分のポジションが、これに近いからさ。上司が年下でハラハラする状態。わかるよ、鉄矢…

06/2/19 第7話 視聴者の視点

こんばんは、NHK大河ドラマの申し子、ガラマニです。さて、本日の「功名が辻」は、二つのお話しで構成されておりました。

ひとつは、京都行きの戦陣にいる一豊が、信長と秀吉に連れられて、浅井長政さんちにお泊りにいくお話し。長政のお嫁さんになったお市と、信長たちの寝首をかこうとする、長政のお父さんたちの駆け引きを、描いておりました。

もうひとつは、ガラマニ県ガラマニ市で、夫たちの帰りを待つ、妻たちの苦労話しです。

NHK大河ドラマとは、史実を基にした創作歴史劇です。特に、「功名が辻」が描く、織豊政権の時代は、大河で、何度も何度も何度もドラマ化されてきた、定番の時代です。登場人物は、みな歴史上のホントにいた人なので、いつ、どこで、どうなるかは、史実によって定められています。その上で、「先はどうなるんだろう!」と、視聴者をドキドキさせるのが、作家の腕です。(ここでいう「作家」は、原作者である小説家と、番組オリジナルの脚本家の両方を指しています。)

こういう場合に、作家が用いる、定番のスタイルが、あります。オリジナルキャラを出す。これです。「功名が辻」では、そう、六平太ですね。

忍びの者、六平太は、なんでか知らんけど、千代と一豊について回り、この夫婦を助けています。が、彼の本当の目的や、なに考えてるのかは、不明です。ああ、千代に恋しているのは、ものすごくわかりますが、間諜行動の、真の目的は、分かりません。視聴者は、織田信長がいつどこで死ぬのかは知っていますが、六平太がどうなるのかは、知りません。六平太の存在によって、視聴者は、「先はどうなるんだろう!」感を増大させ、同時に、

六平太の視点で、番組をながめやることが出来ます。

戦国時代において、権力者になるでもなく、ヒロインと結ばれるでもない立場のオリジナルキャラ、屋根裏にひそみ、敵の密談を聞けてしまうオリジナルキャラ、敵味方どちらにも、偏愛せず通じることのできるオリジナルキャラ、そして、自分がいつどこで死ぬのかを知らないオリジナルキャラとは、「功名が辻」の視聴者に、最も近い存在だと言えましょう。

六平太のようなキャラクターを「狂言回し」と呼んだりしますね。

こういうキャラを一人作ると、作家は、便利に使えます。俺が書いてる聖戦士ダンバインの小説 「月下の花」 の、セザル・ズロムも、六平太と同じコンセプトで作ったオリジナルキャラですから、俺は、「功名が辻」が、狂言回し六平太をどう使うかにも、注目しているというわけです。

06/2/26 第8話 あずき…あずきざか…ハッ。

第1話んときから思ってたんですけど、「功名が辻」のオープニング曲、すっごくいいですね。俺ァ、初代大河「花の生涯」から最近作までの主題曲集CD、持ってるんですけど、お話しの方が良くっても、主題曲がいまいち、っていうパターンもあるんですよ。その点、「功名が辻」は、主題曲から、ドワーッ!と臨場感があふれて、ドキドキします。

ただ。オープニングアニメの。茶色い木の芽に毛ぇはえたやつが、モコモコモコモコ伸びてくるシーンはちょっと…生理的嫌悪感が…毛ぇが。毛ぇのモコモコがな。ちょっとな。

本日のお話しで、山内一豊が、三河の徳川家康さんちにお使いに行きましたが、この時点の一豊は、こんな大事な役割を命じられるような身分じゃねーはずなんですが。まーまーそこはそれ、ドラマやからね。一豊さんが主人公やからね。

そんなことより。徳川家康さんですよ。あのね。この時、1570年です。一豊さんは25さい。まあそんな感じの、青年らしい風貌です。で、西田敏行さん演ずる家康さんは…

28さいなんですが。

…ウーン… 老けすぎ では… 一豊さんの、ふんのちょびっと、年上なだけなんですがぁ。平成12年度大河「葵 徳川三代」での、キャスティング老けすぎ萎えを彷彿とさせられます。まーエエんですけど。「葵」のときは、全員が老けすぎ史実無視しすぎでしたが、「功名」は一部だけなので、まーエエです。一部だから、突込みどころにもなるってもんで。

今回、たいへんよかったのは、勇ましい男たちの戦ぶりです。合戦シーンは、血わき肉おどる緊迫感がなくっちゃね!それでこそ大河ですよ。意気盛んな若者たちが、武勇を上げようと戦う姿は、まことにかっこいい。強敵にいどみかかる一豊、かっこよかった!タイトルにした「あずき…あずきざか…ハッ。」の、信長さまも、かっこよかった!こういう、すっげーかっこいい武人を描いてくれると、胸がさぁ、スカッとしますよ!

06/3/5 第9話 かずとよ、おまへしゃべるなよ!

…タイトルの件は、あとで叫びます…

中村一氏役の田村淳さん、いいですねえ!田村淳さんご本人は、大の城郭マニアで、日本史ももちろん大好きで、大河ドラマに出演出来て、もう嬉しくてたまらんのだそうです。俺は、そういう「大河に出たかった!」な俳優さんが、大好きなので、生き生きハレバレした田村淳さんの演技を見ると、ちょっと目頭が熱くなっちゃいます。ツラがまえもいいですよぉ。武人の衣装がよく似合います。かっこいいっす!俺、ロンブー淳さん、萌えかも。

そして六平太です。変装七変化の忍びの者・六平太、ゾゾ気がするほどオットコマエですなあ!彼の変装を盛り上げる演出効果も、見事です。

んで、今回は、山内一豊さんが、くのいちとは知らずに、ついヤッてしまうお話しでした。まあ、私はくのいちだと名乗るくのいちはいないわけですが。かわいいフリして、実は単に職務熱心な女の子に、まんまとヤラれてしまった一豊。

そして…奥さんの待つ家へと、無事帰り着き、千代と抱き合って眠る一豊。…

…あのさ。一豊さん…

おまへなんでバカしょうじきに浮気しましたすみませんなんてよりによって千代にいふんだよゆわなきゃいいじゃんよそんなことこのボケカス

なんでも本当のこと言うのが「良い事」なんじゃないぞ!奥さんに、気ぃ使え。無駄に傷つけるな。それが優しさだろうがよ。嘘ついてる罪悪感に耐えられないのはおまへの弱さであって、口に出すのは甘えなんだよ。自分に惚れてる女には、なに言っても許してもらえるという甘えがあるから、「他の女とやっちゃいましたゴメン」なんていう、非道発言が出来ちゃうんですよ。誠実さってのは、バカ正直とは違うんだよ。プンスカ。スカプン。なんでしょうかね、最近の男女は、隠し事をしないことが美徳だと思ってるフシがありますけど、そんなん、恋の酸いも甘いも知らない子供の発想ですよ。

あ゛ーっ、これだからいまどきの若いもんは!←山内一豊は戦国時代の人ですが。

06/3/12 第10話 合戦シーンのない大河ドラマなんて

NHK大河ドラマの醍醐味と言いますれば、合戦シーン、軍議シーン、戦略と野望に闘志を燃やす武人たちの姿で御座ります。長年、大河を見ておりますと、合戦シーンに

「か、金かけてねぇっ!」

とガッカリする大河も、御座りました。ロケが少なくて、戦闘シーンをスタジオ撮影で済ませていたりすると、「これでも大河か。」と言いたくなります。チープさかげんにイラつきます。

加えて、俺は、再三述べておりますが、女々しい脚本家もすなる大河ですと、侍が勇ましく戦うことが、いけないことのように描かれたことも御座りました。史実無視かげんにイラつきます。

その点。「功名が辻」は、ロケを多用し、迫力ある合戦シーンのために、予算と手間ひまをかけております。このたびの放送の、姉川の戦いの撮影の凄かったこと。野原に、累々と転がる死体。その中に、行方不明の旦那様、山内一豊がいないかと探す、前田吟と武田鉄矢の、真っ黒な顔。なんと美しきかな、男の忠義心。

そう、肝心かなめの脚本は、命がけで戦う男たちの「純情」を、切々と描き出しております。男性的なる美徳は、己が功名をあげんとす、野心であり、我が女子供を守らんとす、愛情であります。信長・秀吉・家康の駆け引きシーンも見事でありました。合戦にと、血をたぎらせる男たちの「純情」の、なんとかっこいいことか。こうした、戦国の男たちの「純情」を、美しいものとして描き出している、「功名が辻」の脚本は、実に大河らしい大河であります!

でもなぁ、一豊。浮気のことぁー、千代にゃーゆったらいかん。武田鉄矢しぇんしぇいのおっしゃること、よく聞きなさい!

「功名が辻」感想文への感想文はこちらへ

06/3/19(日) 「功名が辻」第11話〜20話感想文へ

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